Statement 9
今回は、情報場の木構造問題を論じておきます。
これにより、環境転送はOSアップグレードとは、全然別機能だということが判明する仕組み。
(“アップグレードできないOS間の転送可能性”で違いの指摘は十分ですが。)
Windows8マシンにWindows7の二つのマシンの環境転送を行うケースを考えてみてください。
ここで、一方の7マシンはケーブルLAN接続しており、他方の7マシンは無線LAN接続だったとします。
(従来の無線LANの話ではなく、WiMAXみたいな話です。)
で、先に、ケーブル接続環境を移し、次に、無線接続環境を移す。
この結果、どうなるか?
ケーブル接続と無線接続は本来は別機能です。
だから、そのままで何も矛盾は発生しません。
しかし、LAN接続という観点からは競合しています。
この事実により、接続法に注目すると、様々な可能性が発生します。
以下、本質を理解し易くするため、話をメールソフト系に限定して議論していきます。
(二重性が発生する他のOS付属ソフト(ブラウザとか)の場合も、同様です。)
メールソフトの場合、ケーブル接続と無線接続で、使用アドレスが違うケースがあります。
同じアドレスだとしても、細かい接続設定は違う。
そこまで同じになったとしても、両者を使用可能にしたいわけです。
どのケースも、メールソフトを接続法に依存して別物にするのは駄差異。
今から先は一括ソフト法を推奨します。
Windows7でも、初歩的なレベルで、一部、実現していますね。
しかし、環境転送は、その先を行くのです。
環境転送後、メールソフトをクリックした時、自動で、
1、常に、ケーブル接続を優先させる。
2、常に、後から転送した接続法を優先させる。
3、クリック時に接続法を選択できるような機能を自動追加する。
等々。
こういう可能性が環境転送から触発されます。
更に、相手の住所録を考えると、両接続で重複が多いはず。
違いは、出す自分のメールアドレス部分。
よって、こういう情報は転送時に自動でまとめておいた方が便利。
とまあ、発展していくわけです、ICT業界のOSは。
ここで、自動化の観点から見た情報場の概念のユトリが発生します。
どの可能性を実際に選択するかです。
システム特許の意味が把握できましたか?
一意決定してない分、曖昧なのじゃありません。
ユトリがあるの。
それがシステムとして見た時の、情報場の価値です。
これに対し、
「全ての可能性、つまり、3を実現できるようにしたい」
と思うのがパソコン小僧。
馬鹿チョンのexport-importは、その前の段階で、単純に追加していくだけ。
当然、この時、背後の木のインベッドが役割を果します。
このレベルでは、まだ、木のインベッドの御利益が判らない研究者。
では、もう一段、昇りましょうか。
Windows8で、上の1、2、3・・・の、どれか一つを採用します。
けれども、Windowsモバイルでは、別の手法を採用するかもしれない。
で、Windows9で、8方式マシンとモバイル方式マシンを環境転送することを思考実験してみてください。
ここまで複雑化すると、やっと、背後の木のインベッドを重要視する意味、理由が判るでしょう。
そこから、次の新機能が触発される。
この結果の新機能は、本来、今から先の特許になるべき話題です。
基本特許としての環境転送特許から派生する(枝葉の)関連特許です。
これを、環境転送2と名付けておきましょうか。
これを特許登録したら、この種の機能を備えたマシンは特許侵害になります。
ここで可能特許情報開示したのは、価値がないからではありません。
ましてや、特許ビジネスを諦めたわけではありません。
かみまでも、MSやアップルとの特許侵害訴訟で勝つ為の作戦。
だって、トータルの獲得金額がいくらになるかがビジネスの勝負ですから。
環境転送指向とは、こういう触発まで込みのOS開発手法なんです。
環境転送では、基本特許と(情報追加法が関与する)派生特許2をキチンと区別しています。
同様に、というか、より本質的な意味で、export-importと環境転送は区別すべきなの。
情報場のアイデアはなかったのです、export-importレベルでは。
この切り出し方がシステム特許。
この事実関係が理解できない知力だから、技術職人と呼ばれるの。
私の環境転送特許の御蔭で、今後のパソコンやスマートフォンのユーザが、どれほど助かるか。
この歴史を無視して、ICT業界が発展することは無理。
「環境転送はビジネスモデル系特許」
という意味が理解できましたか?
環境転送はOSの開発思想と繋がっています。
要素技術としてのexport-import機能ごときと同レベルに扱ってほしくない。
各世代のOSに環境転送機能を付与する度に、その時代の最先端知恵を絞るのです。
それが基本特許。
XP以後は、この開発思想でOS開発しているの。
結果の事実として、そうなっている。
創始者の私に指摘されるまで、XP、Vista、7の3代発展はノホホンとしていたカモ。
だから、現実として、export-import同様、単純追加法で御茶を濁しているはず。
それでも環境転送特許の範疇です。
情報追加法は環境転送特許のクレーム範囲ではないの。
システム特許として、将来、環境転送2等により、更に発展する余地があるということ。
これがシステム能力差。
今更、export-importやアップグレードごときとは比較になりません。
XPのFSTWから始まった7までの転送機能が環境転送特許侵害だという事実は前回までで片付いています。
そして、環境転送とアップグレードの本質的相違問題は、今回で終了。
今まで、
「export-importが環境転送よりも汎用性がある。
よって、特許無効、もしくは、侵害してない。」
と錯覚してきたのは技術職人の認知力。
ユーザ指向のシステムエンジニアなら、
「環境転送はexport-importでは実現されてなかった役立つ機能。」
と言うべきなんです。
現在は、環境転送の初期段階ですから、この程度の賢さしか実現できていません。
それでも、将来に向かって、無限の可能性が開けているの。
これが環境転送のAI系御利益です。
新機能への触発シリコン。
export-importなんて言ってるレベルじゃ無理。
知らなかったのでしょう、AIの何たるかを。
だから、Windows95のexport-import機能なんか提示したの、プレゼンで。
以上で、ミーティング後にMSに出したメールの内容にも辻褄が合ったはず。
特に、2の謎が解けたでしょう。