Statement 6
まずは、
「export-import機能の範囲問題」
について分析しておきます。
「20XX年のWindowsからSONYテレビに環境転送できるか?」・・・(*)
より一般的に、私の環境転送特許が出現しなかったと仮定して、
「20XX年のWindowsからSONYテレビにexport-importできるか?」
この後者はYes、No解答できる課題ではありません。
仮定の成立しない反実仮想。
同様に、(*)もXX>11の場合、現時点でYes、No解答できません。
ならば、00<XX<11の場合、(*)ならYes、No解答できるか?
できますね。
解答は、No。
では、2010年のWindows7からiPad向けの、外付け環境転送ソフトを開発できるか?
この辺りから、木のインベッディングの課題になっていくわけです。
それが、
「原理上、できるかどうか?」
の話題。
しかし、最終的には技術力依存です。
環境転送やexport-importとは、そういうレベルの課題だと悟ってください。
ここから、実力の違いが出ます。
私くらいになると、
「上記の点がexport-import機能の範囲問題に干渉する」
ことを指摘して、有効活用できます。
こういう事態の曖昧さは論理で裁くの。
確認しておきますが、ここで対象にしているのは技術ではなく、機能ですよ。
技術的には、95export-importとXP以後の環境転送は全然違います。
この事実は一番最初に指摘しておきました。
以下、
「Windowsマシン限定export-importの範囲問題」
について分析していきます。
このため、暫く、環境転送とexport-importを同レベルの概念だと仮定して論じていきます。
MSがXP以降で実現したのは、自社のWindowsマシンからの環境転送。
この場合は、従来のexport-import機能の拡張と看做せないのか?
ここでのポイントは“拡張”という概念。
拡大解釈すれば、98以降の全てのWindows機能はWindows95機能の拡張です。
だから、拡張概念を曖昧なまま使用しても意味がありません。
何らかの境界を設定して、その境界を超えるかどうかを論じるしかない。
この観点から、export-importの境界問題を論じていきます。
これに関連して、私は、すでに、
「アップグレードできないOSへの環境転送」・・・(#)
という話題を提供しておきました。
この指摘を見て、敵はほくそ笑んだカモ。
伏線罠とも知らず。
例えば、XPマシンからOSアップグレードできないVistaマシンへの環境転送。
これはWindows95レベルのexport-import機能の拡張で可能なのか?
可能だと思いたい気持ちは判ります。
しかし、それは環境転送指向でXPやVistaが世に出た後の話。
私の特許無しで可能だったかどうかは、誰にも判らない話でしょう。
たとえ、WindowsNTからWindows98に各種設定情報をexport-importできていたとしてもです。
(実際、できてたかな?)
しかし、この指摘で特許廃案回避と言ってるのではないのですよ。
だって、このレベルの可能性なら半々。
よって、特許ゴロのズルイ戦術と看做されかねません。
そうではなく、この指摘は敵の妄想を潰す役目です。
私がズルイのではなく、敵(特許侵害社)がズルイという事実を論証する糸口。
一般的に言って、Windows限定export-import機能の境界問題は確定可能か?
無理です。
Windows2000にはexport-import機能はあったでしょう。
そして、Windows2000マシン間でexport-importできた。
しかし、次に作るWindowsに2000からexport-importできる保証はなかったの。
現実には、環境転送できるようにXPを開発したということ。
この事実が大事です。
しかも、できた結果はexport-importと呼べる機能ではなかった。
FSTWです。
これは名前の変更ではないのですよ。
環境転送機能です。
しかし、FSTWはexport-importの一種にも見える。
こういう、
「一種に見える」
という感触問題を持ち出しても、上の半々同様、無意味です。
“可能なもの全部”と言ってるわけでしょう。
そして、可能なもの全部とは、何も言ってないのと同等なの。
ここまでは、双方、ジャブの応酬で相打ち。
では、具体的に、export-importと環境転送は何処が違うのか?
情報場の設定が違うのです。
この意味が理解できてないの、MSやアップルに、更には世間一般にも。
情報場とは?
旧マシンから移す環境(=設定情報+ファイル情報)を決めるのが情報場。
勿論、この際、環境の範囲確定は必須です。
しかし、それだけで十分か?
範囲決めても、成功裡に移せなかったら意味ないでしょう。
移行を成功させるための条件は?
実用的に言えば、
「新マシンOSの環境木と旧マシンOSの環境木の対応親和性」
問題。
原理上、移せる程度にOSを開発する制約があります。
export-import陣営も、この制約は承知していました。
そのための、export-import機能です。
しかし、これは技術職人の考えるアドホックな制約。
それに対し、環境転送では、より拡張性のある統一条件を考えました。
それが木のインベッドという理論的把握法。
これにより、新OS開発の見通しが効き、
「対象をデジタルテレビにまで広げる」
という意識が芽生えるの。
デモ、Windows開発なら、従来のアドホックな職人感覚制約で十分なのでは?
そうでもないのですよ。
環境転送とは、理論上は、
「環境情報木のインベッドが(マトモな時間内に)成功する保証問題。」
この保証を、export-import陣営は、{export,import}というセットを揃えることで達成していました。
これにより、旧OSの環境情報は旧OS基準で集めることに。
一方、環境転送は、
「拡張可能性を考え、統一的に情報場を設定する」
ことで保証を成し遂げた。
この情報場を、どうやって生成するのか?
新OSの環境情報木に親和性を持つ方向で、旧OSの環境情報を集めるの。
集め方にも、色々、あるということ。
旧OSだけに視点限定して集めるのではなく、新OSからの眺めも念頭に置く。
これが、旧OSでの情報場設定。
この結果、どういう御利益があるのか?
export-importでは、各OS毎に、固有のexport-import機能を有していました。
よって、新OSに転送する場合、夫々の(微妙に違う)export機能を使用する必要がありました。
そして、いいですか、export-import機能のない旧OSからは転送できませんでした。
(グチャゴチャやって、旧OSにexport機能取り込めば、何とかなりますが。
これは一般ユーザが嫌うパソコンオタクの世界。)
それに対し、環境転送では、export-import機能や環境転送機能を備えてないOSからでも一般ユーザが簡単に転送できるの。
(勿論、どのOSからでも転送可能というわけにはいきませんが。)
これで、情報場概念の新規性や進歩性、重要性が判ったでしょう。
ここで、特許侵害の具体的な指摘を。
XPでのFSTWは、95の環境情報を集めるのに、95のexport機能ではなく、XPのFSTWを採用しています。
ネット接続で転送していると、この点は見分けが付き難いカモ。
しかし、CD等の外付け媒体を使用して転送すると、この点がハッキリしてきます。
しかも、95だけではなく、98〜2000まで、統一的な感覚で転送できます。
更に、export-import機能備えてないバージョンのOSからでもFSTWで転送可能です。
同様に、XPからVistaへの転送の場合も、XPのFSTWを使う必要がない。
Vistaの環境転送機能を使います。
Vistaの場合、もはや、FSTWとは言っていません。
環境転送機能の呼び名は、転送(transfer)でも移送(migration)でも、どうでもいいのです。
7の場合も同様です。
95functionalityとは、本来、95レベルexport-import機能のことです。
ところが、適用境界を曖昧にすることで、export-import概念範囲をできるだけ拡張しようとした。
だから、概念が薄まって、ほぼ無意味になったの。
95のexport-import機能を持ち出して、環境転送にケチ付けることは出来ない天命。
以上で、
<1>それ以前の(範囲曖昧)export-import機能の存在で環境転送特許は潰せない。
<2>(情報場に乗った)XP以降の転送機能は環境転送特許を侵害している。
ことが論理的に論証できました。